リニアアンプ関連を調べていると,「トロ活」という言葉を目にします.最初は,何のことかわからなかったのですが,「トロイダル・コア活用百科」という本をsさ指していることがわかりました.国内ではFCZコイルが全盛ですが,海外から無線機キットを購入するとトロイダル・コイルが多用されており,その理解のために前述の本を買ってありましたが,なかみは中身は電力増幅器の説明にも多くのページが割かれています.
伝送線路トランスの技術が中心になっており,これを使って広い帯域の電力増幅器を少ない部品で作るというのが特徴の様です.
使用半導体部品は旧いのですが,MOS FET向け設計がきちんと記載されているので,今でも十分役に立ちます.
QRPでスタートしていますが,たまには少し送信電力を上げて運用してみたいじゃないですか.東京ハイパワーさんが残念なことになってしまい,世の中にはkWクラスの極端なリニアアンプ以外は普通には売っていません.じゃあ,作ればいいじゃないか,ということで調査を始めているところです.
最初に気になるのは,半導体です.昨今はリニアアンプに使えるようなトランジスタは続々と廃品種になっているので,みつけてもプレミア価格がついています.そんな中でも三菱電機のRDなんちゃらHHF1は手頃な価格で入手できるので良さそうです.他には,スイッチング電源用のパワートランジスタは比較的高い周波数でも頑張るので,HFならば使えるとのことで,ネットで検索するといくつも製作事例に出会うことができます.
CW用なのでB級プッシュプルの”リニア”なアンプである必要すら無いのですが,電力効率やLPFをの負担を考えるとそれが無難かも知れません.
今年のハムフェアでもリニアアンプ用基板,コアのセットもどきを入手しましたし,エレキジャックの過去記事やら,AN762やら,情報は豊富で,回路はシンプルなので,簡単なところからスタートしましょう.
少し前にセンターローディングのモービルホイップアンテナであるHF20CLををベランダに付けました.ベランダはアルミの手すりが付いているので,通常ならば車体にアースするところを静電結合で手すりをラジアルにする作戦です.結果はとてもうまくいき,アンテナ直下でSWRを測定すると限りなく1.0に近く,しかも広い帯域で1.5以下でした.
これに気を良くして,以前から持っているHF40CLと入れ替えたところ,どうもうまくありません.SWRが2~3の辺りで高止まりで,不安定,あきらかにラジアルが足りていません.
ということで,とりあえず,アルミの手すりがところどころ途切れている部分をアルミテープ(キッチンとかの目張りに使うようなもの)を貼って,電気長を長くする作戦に出たところ,肝心のHF20CLでSWRが不安定になり,共振点が高い周波数へ移動するという,奇妙な影響が出たため,急きょ元に戻しました.ラジアルは共振点に合わせて何本か用意すべし,というのを実感した次第です.とりあえず,今の気分は20mオンリーなので,このままにしておきます.
良い勉強になりました.深いなぁ.
よく知られていることですが,実際に試してみて,「ああ,やっぱりバーティカルの方が打ち上げ角が低かった」というのを実感しました.例のIBPビーコンを聞いてみただけなのですが,うちのダイポールは設置した高さが低いために上にしか電波が飛んでいなかったみたいで,受信時も国内のIBPビーコンしか入りませんでした.ところが,ベランダに設置したバーティカルに変えたところ,ハワイとかが聞こえて,逆に国内が聞こえなくなりました.香港やオーストラリアが聞こえないと思ったら,現在停止中とのこと,残念.