今回,大会を見学して,主流の技術動向がわかりました.まず,小さく作るのが流行ってます.ボディというかシャーシはプリント基板が兼ねています.電源はリチウムポリマー.モーターは,コアレス.センサーはLED+フォトトランジスタ.4輪も多いです.マイコンやモータードライバー,ジャイロセンサーの種類も知りたいところですが,小さくて見えませんでした.競技を盛り上げるという意味では新たな切り口からの挑戦もあると良いですね.その意味では,カメラ搭載とかも期待しています(今回は残念な結果でしたが).
科学技術館で開催されるとのことで,見に行きました.何十年前かにASCIIとかで取り上げらえれていたのは知っていたのですが,大会を生で見たのは初めてでした.レベルが高くてとても楽しく過ごすことができました.できれば,競技への参加障壁を下げる工夫もしたいところでしょうけど,難しいですね.どうやら,上位入賞を重ねている方々は常連さんの様ですが,ウェブサイトで技術情報も公開されていて,全体を盛り上げようとしている様です.とても感心しました.やってみたいなぁ.
マイクロマウスを支える技術その2としては,やはり駆動用のモーターがはずせないでしょう.マイクロマウス黎明期では,ステッピングモーター一択な状況でしたが,最近はそうでもない様です.先に紹介した本でもステッピングモーターの説明に軸足があり,後半,DCモーターの制御にも触れてある感じでした.DCモーターをPWMで制御すること自体は簡単なのですが,車輪の回転を計測して走行にフィードバックさせる部分が難しいのかも知れません.曲がったり後退したりしても自分の位置を精度良く把握しておかないと,最悪,壁に激突とかなってしまいますし.その点,ステッピングモーターの方が精度を出し易いのでしょう,最近マイクロマウスに出場されている方のブログ等を見ると,コースのチリ,ホコリが予想以上に多く,車輪がスリップすることが多いらしいので,それに起因する誤差も大きそうで心配ですね.車輪に頼らずに正確な位置情報をミリ単位で得る方法があれば良いのでしょうけど.
マイクロマウスを支える技術のひとつとして,距離センサーがあることがわかりました.ライントレースロボットに見られる近接距離センサーは,決められて迷路内を正しく,安定して走行するために用いられるみたいですが,それ以外に,周囲の状況を把握して,迷路の情報を得るために,中距離?なセンサーも併用することが多いです.どうやら,中距離なセンサーは,測距の頻度が低いので,走行時の姿勢制御には使えないということもあるみたいです.近接距離センサーとしては,赤外線LEDとフォトトランジスタを組み合わせて,反射光の明るさの変化で距離を判断するのが主流みたいです.一方,中距離センサーは,LEDの反射光が受光部に入ってくる角度で距離を測るタイプや超音波のエコーで測距するタイプなど,いろいろあります.自分もいろいろ下実験をして,検討を進めたいと思います(やる気満々).ちなみに,参考にしたのは以下の書籍です.
昔からあったのは知っているのですが,最近の動画を見て愕然としました.ステッピングモーターを使ってゆっくり走っていたのは昭和の話の様で,今はDCモーターで爆走しています.しかも斜めに突っ切るときはクネクネせずにほぼ真っ直ぐに走ったりと最適化の限りが尽くされているみたいです.面白そうなので,今度実物を見学したいと思っています.
資格マニアの道を歩もうと思っているわけではないのですが,どうせならば電気・電子の知識を無線以外の領域にも広げて極めたいという思いに駆られ,ここ数ヵ月勉強して受験してみました.はっきり言って畑違いな知識も多く苦労しましたが,発電,送電,モーターの仕組みなどがよくわかり,大変勉強になりました.自己採点はギリか?ちなみに,利用した参考書は,「これだけ」シリーズ,問題集は,「ズバテキ」です.