以前,KLON Centaur風エフェクタを作成した時と同じところから基板を入手して有名なFulltoneのOCD風のoverdrive effectorを作成してみました.
FETの2N7000,Geダイオード1N34,OPアンプTL082CPあたりが主要な半導体です.今回は,キャパシタにはWIMAを多用してみました.ハモンドの1590BSケースがおすすめとのことですが,あいにく桜屋電機店には1590B (BSよりも少し背が低い)しかなかったため,それで強行.3PDTのスイッチ,ポットが3個,1PDTのスイッチ,LED,DC電源コネクタ,標準サイズのモノラルプラグが2個,そして基板を押し込むのに難儀しました(高さは重要).
ハモンドのケースはアルミの板厚が2mmもあり,穴開けに苦労します.例えば,6.5mmのドリルは,注意しないとチャックがすべってしまうくらい抵抗があります.半田付けは3時間もあれば十分ですが,ケース加工には1~2日かかってしまうくらいです(大型のボール盤とケースを押さえる台があれば早いかと).
早速試奏,思ったよりも良い音というか,よく聞くオーバードライブの音が容易に出てくるのがさすがです.ただ,3PDTスイッチでトゥルーパスにすると,甲高い発振音が聞こえます.もしやと思い,シールドをギターから抜いて試すと,更に大きな音で発振します.これは明らかに,オペアンプが発振している感じです(TL082CP一個だけですが).
プリント基板の製造元,仙台初心者ギターサークル「音色研究会」のサイト
http://guitar.plaisir-pc.com/2018/01/28/ocd/
を見ると,下の方にやはり発振の件が書かれており,対策としてC5の220pFを1000pFにするとおさまる,とあったので,とりあえず,220pFに並列に470pFを追加したところ,きれいに発振がおさまりました.入力がオープンでは無い場合も裏で発振が重なっていた様で,この改良により,エフェクターの出力音がよりきれいにもなりました(最初から気づかんかい!という話もありますが,歪系のエフェクターは判断が難しいw).
なかなか太くてカッコイイ音のオーバードライブなので,テレキャスやストラトにはぴったりですが,逆に,フルアコには全く馴染まないですね.
また,ギターピックアップからの出力レベルにかなりセンシティブに音質,歪具合が変化するので,ギター側のポットをいろいろと調整すると楽しいです.
自宅からは簡単にマルチバンドに出たい.そう考えてG5RVとか色々検討しましたが,やはりオートアンテナチューナーから入るのが手っ取り早いと考え検討を開始しました.
海外(HRO)から輸入したのは,SGCのSmartuner SGC-239です.これは防水ケースなしのモデルです.そのため,屋外に常設するために電気工事用のケースを使いました.扉で開閉して中にブレーカーとかを設置する様なやつですね.以下の仲間でサイズは少し大き目の2525を選びました(ACアダプターも内蔵するため).
SG-239は,アルミのシールドケースで覆われていますので,それを一旦はずします.
以下が,中身の基板,結構きれいな仕上がりで,丈夫そうな部品がならんでいます.
次に,背面のアルミケースを電工ケースの中の木の板に木ネジで装着.
大き目な箱なので,内部に秋月でゲットした12V ACアダプターもつっこみ,外へは,屋外用ACケーブルを出します.
ケースの上部には,ランダムワイヤーとカウンターポイズ用の端子を用意,ケースとの境目は,一応シーリング.下部には,M接栓を同じくシーリングして装着.
これで完成です.
3m,5m,10mくらいの線をカウンターポイズとして束ねてベランダにはわせ,空中線は,12.2mとのことでしたが,適当に13mの電線を用意,Inverted Vみたいな形で最高点がベランダから+5mくらい,という適当な設置です.
夜になってから,JL1NIEさん,JG1GPYさんにお願いしてテストしたところ,3.5MHz-24MHzでほぼほぼ良好に飛んでいる感じでした.ただ,受信の方はFT-450のIPOのON/OFFを勘違いしていたこともあり,なんか耳が悪く感じたので,もう一度トライする予定です.ちなみに,28MHzはなかなかうまくチューンせず家の中のPCのスピーカーからノイズが出たりしたので,断念.50MHzに関しては仕様上もチューンしないのですが,FT-450の内臓チューナーとセットでチューン出来,それなりに飛んだ様です.正しい使い方ではないかも知れませんけど.
夜中にご協力いただいたJL1NIEさん,JG1GPYさん,ありがとうございました.
7月23日に山梨県のお坊山にSOTAアクティベーションに行きました.
登山前から天候が危ぶまれましたが,曇り空の下,枡形山無線倶楽部のJL1NIE局,JG1GPY局と頂上を目指して登りました.電力会社が送電線をメンテするための登山道の様で,鉄塔と送電線にそってまっすぐに登る傾向があり,あまり道が巻いていないので,なんとなく息が辛くなります.
特に,下の方では気温も高く湿度も高めで,体力の消耗が激しいですが,尾根へ出ると涼しい風が通り抜け,気持ち良く登れました.
山頂では,以前から用意していたメガネフィーダー+ダイポール+Zマッチチューナーで夢のマルチバンドを狙っていたのですが,なんと坊主!
原因として考えられるのは,(1) ダイポールの端子台が木製で,そこが雨に濡れた影響,(2) メガネフィーダーの余分が地面に転がっていた影響,(3)Zマッチチューナーの損失,(4)コンディションが悪かった?,と色々あります.
やはり,自宅で実績がないまま山へ持っていくのはリスクが高いですね.
でも,SOTAの良いところは,例え坊主でも,知らない山に登った充実感が得られることでしょうか?
帰りの温泉も含め楽しく過ごせました.
先週の菰釣山SOTAで,21MHzで世界中に強力な信号を展開しながら,受信フィルタの調整ミスというお粗末な原因で,皆さんのコールを取れないという失態を演じてしまいました.
今まで数多くの無線機を組み立てながらも,受信フィルタがそんなに遮断特性が良かった経験がなく,調整を甘く見ていたのが敗因です.
早速,FT-450の出力を5[W]に絞り,Diamondのダミーロードを接続して,パドルで送信し,ATS-4bの受信フィルタを調整.
低い周波数のバンドほど,フィルタとしてはブロードというか,多少ずれていても信号が聞こえないということは無いのですが,ハイバンドになると意外とクリティカルなことがわかりました.
問題の21MHzについては,予想通り全く聞こえない状況になっており,二つのトリマーを交互に調整して,とてもよく聞こえる状況になりました.次の週末にでもテストしようと思います.
桝形山無線倶楽部の皆さんと,菰釣山(こもつるしやま)にアクティベーションに行きました.
先日変更申請が終わったばかりのATS-4bの実験,21MHzのEFHWの実験,ハムフェアでゲットしたリチウムイオン電池で作った電源の屋外初運用など,初物尽くしの実験です.
山頂までは,時間はそれほど長くはかからないのですが,急な上り坂が連続するため,結構疲れるというか息が上がります.
前もってATS-4bのキーメモリーにコールサインやSOTAの情報を入れておいたので,21MHz様にEFHWアンテナ(7mのビニール線)を釣竿で設置後,ひたすら送信するも全く応答が聞こえず,「コンディションが悪いのかなぁ」,と考え,その後JL1NIEさんがspotしてくださったのですが,それでも全く応答が得られず.次第に山頂の寒さが身に応え始め,あきらめかけていたところ,JL1NIEさんが,「7M4EZBは信号は強いが全然応答しない」とWebサイトに書かれていると教えて下さり,どうもATS-4bの受信がうまくいっていないことがわかり始めました.おそらく受信フィルタの調整が誤っていると推測されます.
自宅のアンテナは14MHzと7MHzしかないため,21MHzの受信フィルタは,ノイズを頼りに調整しただけでした.
コンディションは結構良かった様で,ZLからも強い信号と言われていたそうで.私の信号に一生懸命応答してくださった皆様,本当に申し訳ございませんでした.
9月に製作し,10月中に変更申請が間に合い,あとはアンテナという具合にあまり余裕の無いスケジュールのしわ寄せがこんな形で表れてしまいました.せめてもの救いは,皆様のおかげで,作り立てホヤホヤのリグで遠くまで信号が届くことを確認できたことです.どうもありがとうございました.
これからリグを再調整して,次回に備えたいと思います.
山頂が寒くて写真をほとんど撮らなかったのですが,少しだけ.
TSS経由で申請しました.紙ベースの方が速いという情報を各方面から得て,試してみました.TSSのサイトに置いてあるExcelは意外とよく出来ています.
それに記入し,お金を振り込んでTSS宛に送付したのが9月末頃.なにも音沙汰がなかったので,その二週間後くらいにTSSへ電話したところ,書類が届いて翌日くらいにはすぐに総通へ送付したとのこと(確認の際にコールサインをスマフォのマイクにフォネティックコードで言ったのが新鮮でした).
待つこと数日で紙の局免とシールが郵送されてきました.TSSへ送って正味3週間くらい.確かに電子申請よりも速いかも知れません.
秋のSOTAに間に合ったのが何よりも嬉しい!
KD1JVさんがMountain Topper Radioの前に開発していたのがATS-4bです.最近,JA4AZSさんから未開封のキットを譲っていただき,秋のSOTAで21MHzでデビューするために?,急遽作成しました.JA4AZSさん,貴重なキットをお譲りいただき,ありがとうございました.無事,作成,稼働した様です.
基本構成は,80m, 40m, 30m, 20m, 15mの5バンドで,切り替えが送信フィルタ,受信フィルタ,マイコンへの指定の3種類ある点,ファイナルがBS170である点など,基本設計はそっくりです.7セグメントLEDのみの Mountain Topperと比べると液晶ディスプレイの表示情報量が極めて多く,音量調整のボリュームがあったり,色々多機能で,Mountain Topperのスーパーセットという感じです.
言い換えると,Mountain Topperは,ATS-4bから色々削ぎ落とした,割り切った設計と言えます.
とりあえず,周波数のキャリブレーションをして,出力電力を測定しました.電源は,最初は,NiMHの006Pを用いたのですが,うまく動いていることがわかった後で,単3エネループ8本に変更しました.電圧は,10.1[V]くらい(ATS-4bの液晶で表示された電圧).
この状態で低いバンドから順に2.9[W], 2.7[W], 2.7[W], 2.3[W], 2.3[W]くらいです.ハイバンドほど出力が下がるという傾向です.
ただし,ダミーロード相手に電波を出力している間に,かなり電圧が下がり,7[V]台になることもあるので,今度,例のLiイオン電池+三端子レギュレータで測定をやり直そうと考えています.
その前に,受信側のフィルタの調整もやらないといけませんね.
山と無線で知り合ったJA1CTCさんにリチウムイオン電池の保護回路基板をいくつも分けて頂いたので,ハムフェアで入手した3本パックをバラして使いやすくすることにしました.3本パックは,まとめて管理する保護回路がついていますが,個々のセルのバラつきを念入りに面倒見てくれるわけではありません.そのため,保護基板をはずし,各セルから配線を取り出し,個別に充電できるようにしました.但し,保護回路は,過充電,過放電防止に重要なので,1セル単位で機能するものが必要になります.そこで譲っていただいた基板が役に立ちます.
本来は,電池にべったりとくっつけ,セルが高温になった時の検出用サーミスタも有効利用すべきですが,今回は温度管理はしないので,とりあえず,別基板で保護回路を構成しました.まず,保護回路基板に錫メッキ線をくっつけて基板につけやすくします.
次に,3本パック用に,保護回路基板3枚を実装した回路を製作します.また,Mountain Topperは9V動作なので,三端子レギュレータボードも作成します(STMicroのレギュレータ付でaitendoで99円でした).
コネクタの4本端子に対し,1セル毎に間違いなく充電するために,2.1mmの充電用ジャックを3連にしたものを作成しました.ボーっとしていると逆接続して火災を起こしそうなので,こういう部分はフェールセーフにしておきます.
負荷に対する特性を色々測定してみました.トランスが1[A],レギュレータ317/337が1.5Aの仕様なので,トランスがネックになりそうです.トランス能力の半分から7割りくらいと思った方が良いです.細かい数値をいろいろ測定しましたが,ざっくり言うと,±15[V],0.7[A]というスペックであれば,最大負荷時に出力が1%ダウン,リップルは正負のどちらも6-8[mV]程度で思ったより優秀でした.
測定していてデジタルオシロの秘密?に気が付きました.使いこなされている人はご存知かと思いますが,プローブをx10にすると,微小電圧の誤差が大きくなります.x10にしたことで,プローブからの信号は1/10に弱くなります.デジタルオシロ側は表示を10倍にするために内部で計測値を10倍にしているのですが,これがアンプのゲインを10倍にするのではなく,ADCの値に10を掛けているのでしょう.そのため,微小な電圧に関して不自然に大きな,というか粗い数値になるみたいです.デジタルオシロでは1GHzとかの高速サンプリングが必要なので,量子化誤差の小さい多ビットのADCを使うのは難しいと思うので,仕方ないのかもしれません.
学生の頃,実験でx10にした方が回路に与える影響が少なくて良い,となんとなく言われ続けたので,x10を使いたくなってしまうのですが,注意が必要です(それでなくても内部ノイズが多いデジタルオシロですし).
話を電源に戻しますが,こんなに優秀ならば,無線機の電源にも使いたくなります.でもFT-450は50[W]出力だと15[A]くらい欲しいんだよなぁ.
発熱,低消費電力が気になり,自宅のメインのPCをノート型に変えたのですが,内蔵スピーカの音が貧相なので,簡単でも良いから外付けスピーカを付けることにしました.TA8207KLという東芝のICのセカンドソースを使ったキットが秋月から700円で売られていたのでそれを活用.スピーカーは,何年か前に雑誌ステレオの付録でついていたFostex P800Kを使うことに.この付録は,スピーカー自体を作るので結構大変ですが面白いです.基本的には接着剤作業で,一番の山場はコーンをボイスコイルにうまく接着する部分でしょうか?これが曲がってしまうとコイルが磁石とこすれてうまく動かないかも知れません.カプトンテープみたいな材質の薄い板が入っていてこれを丸めてスペーサーとすることでうまく位置合わせするようになっています.スピーカー表面に接着剤の後が見えるので,気になる人は腕の見せ所ですが,うちのはいかにも手作りになってしまいました.アンプキットはとても簡単なのではんだ付けを済ませ,適当なアルミケースに組込み,同じく秋月の12V1A ACアダプターを接続して完成.さすがに音がとても良くなり,今まで聞こえてなかった音の情報がとても多かったことに気付かされました.おすすめです.